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大阪の下町 

じゃんじゃん横丁

じゃんじゃん横丁といわれる商店街にきました。出入り口にある立ち食いうどんや 170円! めっちゃやす!!という感動とともにすぐにスケッチする気分になりました。うどん屋だけなんでけっこう早めに終わるつもりでいたのですが、そうでもなかった。
向かいの串カツ屋の女店員さんが驚いたように近づいてきて興味深くスケッチを眺めて感動してる様子です。若い女性が近づくことは珍しいです。話しかけれるのは嬉しいものです。お互い学校の図工の時間は水を触るのが面倒くさかったなとかそんな話をしました。
女性はそのまま図工が好きでないまま大人になりましたが、私はなぜか嫌いだった水触りを今はずっとやっています。
その後このじゃんじゃん横丁の歴史を教えてくれる男性が現れました。
気の良さそうな帽子を被った若いめの男。メガネかけたら食い倒れになれそうだなあと思いました。寿司屋の場所が変わったとか、ここには前ジュースやがあった、あそこには弓矢があった、スマートボールはあっちですわ。と、しまいには大阪の地図まで出てきました。
地元の人かと思ったら羽曳野から毎月やってきてるそうな。物知りになれてありがたいけど私のスケッチは止まったまま。大阪マップは通天閣界隈から離れて渡船の話になりました。いつか私はご指導どおり弁天町あたりで無料の渡船にトライしてみます。 
やっとスケッチに戻ったのですが、今度は外国人の団体客が私の目の前でどやどやと立ち止まり、この170円のうどんやの解説が始まりました。まるでわたしも観光客の一員みたいに周り全部外人です。外人から「ナランデマスカ?」と聞かれる始末。完全に蓋をされた状態でもうお手上げでした。 そんなわけで今日もあとちょっと!というところで諦めて帰りました。  
しかし立ち食いうどんごときでこんなに大きな声で解説してみんな感動してる様子がおもしろく不思議でした。

 

 

 

通天閣本通商店街

大阪通天閣の近所の新世界市場 赤い提灯が商店街の端から端までぶらさがっている様子が楽しい。 左手前の肉屋さんではいろんなカツが売ってるらしく 定期的にすごい長い行列ができていた。
通行人の半分くらいが外人観光客のようだ。いろんな言葉が飛び交っていた。 何人かの人たちに声をかけられた。 一番最後 後ろから声をかけられちょっとびっくりしながら振り返ったらバリバリの豹柄おばちゃんで これまたやっぱりこれが大阪かあと笑えてしまった。

 

通天閣の見える通り

大阪のシンボルマーク 通天閣を描きにいきました。 昨日のポートタワーよりも遥かに輪をかけて描くのが面倒くさい。昨日は後ろにあるホテルオークラからの歓声が聞こえてきましたが、今日は後ろにある飲み屋から陽気な笑い声と昭和歌謡曲が延々響いてました。 
日も暮れ始め 最後の着色のフィニッシュを急いでいた時地元のおっちゃんが「ええ趣味してますなあ」やってきました。そして通天閣のバンジージャンプやら 設計会社のことなどうんちくをあれこれおしえてくれました。  
話は面白いけどフィニッシュを急ぐ私は内心焦ってまして、そのうち話は通天閣以外のことにどんどん飛び火して、ついに空は暗くなり、通天閣が赤と青に点灯しました。 「大阪万博バージョンですわ」「あれ気持ち悪いですなあ」 
最後まで大阪らしく終わりました。

 

 

 

レトロなメンズサロン

通天閣が見える場所を選んだわけでなく このとてもレトロな建物がメンズサロンとしてちゃんと稼働しているんだなあという感動で描くことにしたのですが、その背景にドーンと通天閣があったわけです。東京下町の台東区あたりで古い建物の路地からスカイツリーが見える感じととてもよく似てるなあと思います。
その辺は似てるんですが、大阪のこちらはどうも風俗の影響がかなりあるような、、、すぐ近所にはポルノ劇場があるし、めちゃ卑猥なガチャがたくさんあるし、でもあっけらかんとしてるあたり嫌いではないです。
そしてスケッチに書いた真正面の細い路地は頻繁に人が歩いていました。工事作業員さんの時もあれば、短パン姿のたぶん奥に住んでる韓国人っぽい男、時には若い女(日本か韓国か中国か)大阪に来てけっこう長いですみたいな白人は、路地に椅子を置いて買ってきた食べ物を食べ始め、また椅子を片付けて去っていきました。

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profile

クレイドールと旅スケッチの作家 ごとうゆき

子供のころは看護師さんになりたいと思っていました。怪我した人に寄り添って治っていくお手伝いをするというお仕事がとても魅力的でした。それがどこでどう間違ったのか全然違う方へと進んでいき、時に立ち止まりながら、いくつかの仕事を経て気がつけば数えきれないほどの人形を作るクレイドール作家になっていました。 クレイドール作家として活動を始めてからも、これで良かったのかなと、また何度か立ち止まって自問自答しましたが、不思議とやめたいとは全然思いませんでした。
それどころか時々開催してきたクレイドール展示会では、たくさんの人の笑顔を見せていただけ時に涙も見ました。自分の作った人形を通じて人を癒すことができるならこんな素敵なことはない、人生をこれにかけていいと思えました。2002年ごろから我流で作り始め現在に至ります。またその2年後から本格的にスケッチも始めました。こちらも我流ですが、必ず現地に赴き現地に立って描き終えることにしています。なぜなら現地に立ち続けることでそこの空気を存分に楽しむことができるからです。クレイドールのタッチとスケッチのタッチが全然違うとよく言われます。しかし私の中ではこのふたつは連動しているようです。スケッチをしている時、私の身体は透明になって日常の小さな平和や小さな感動を吸収します。そしてその吸収したものをクレイドールに込めてニコニコしながら作りあげるのです。
これからもきっと身体が動く限りスケッチを描き続け、クレイドールを生み続けたい、そしてそれをたくさんの方々に楽しんでいただきたいと願っています。

経歴

1967年
兵庫県明石市生まれ 関西学院大学法学部卒業
不動産業、建築設計業を経て、住宅店舗の内装会社でインテリアデザイナーとして従事
2000年より
イラストレーターとして活動開始
2002年より
我流でクレイドールの制作を開始
2004年
本拠地を東京に移す
2007年
北京のあちこちを独り歩き旅 クレイドール制作の他にスケッチを始める
2011年~2021年
日本各地の疏水をスケッチする
2021年
本拠地を神戸に移す

主な個展

2006年
兵庫県神戸市 コープ神戸シーア クレイドール展
2009年
同上
2012年
宮城県石巻市、南三陸町 東日本大震災被災地 クレイドール巡回展
2014年
兵庫県神戸市 神戸新聞ギャラリー 人形展
2015年
兵庫県明石市文化博物館 クレイドールとスケッチ展
2017年
イタリアフィレンツェ クレイドール展
2019年
香川県坂出市民美術館 クレイドールとスケッチ展
その他
その他 毎年 明石、神戸、東京の各地 クレイドール展・スケッチ展

主な著書

「北京へいきたい!」 メイツ出版 発行
北京のすみずみを一人旅して描いたオール手描きガイドブック

「小さな暮らしのおそうじ&お片付けマップ」 すばる舎 発行
東京でのアパート暮らしの実体験とかつてのインテリアデザインの知識を活かして描いたイラスト満載の掃除のノウハウ

小さな暮らしのおそうじ&おかたづけマップ 中身 小さな暮らしのおそうじ&おかたづけマップ 表紙 北京へ行きたい 中身 北京へ行きたい 表紙

主な取材

東京新聞・朝日新聞・神戸新聞・ラジオ関西・河北新聞・三陸新報・関西学院大学・四国新聞・練馬区報・練馬人図鑑・VOA (パキスタン)